「キスに煙」織守きょうや先生 感想

book on the table 読書感想

はじめに

読みたい本がない時期に、図書館をふらついていたら、ふと目に留まった本だった。

織守きょうやさんの『花束は毒』を以前読んでいて、オチがよかったことと、表紙がおしゃれだったことから目に留まった。(花束は毒も表紙がおしゃ)

以下、あらすじと感想。

あらすじ

現役のフィギアスケーターの志藤と、引退して今はデザイナーをしている塩澤。

かつてはライバル同士だった彼らだが、塩澤が引退した後も互いに連絡を取り合い、交友関係は続いていた。

ただし、塩澤は志藤に対して友人以上の感情を抱いていた。

ある日、志藤と犬猿の仲であったミラー(塩澤とは体の関係あり)が転落死してしまう。

事故死?誰かが殺した?次第に相手を疑いあう二人。果たして結末は…

感想(ネタばれ含みます)

内容はというと、、(良い意味で)BLじゃん!

もう、後半、ずっと恋愛じゃないですか!?読みながら白米食べる感じでした。

塩澤の片思いを読み進めていたら、え、志藤もなんか乗ってくるの?そこはずっとかなわない恋であれ…という感じです。

ただ、『花束は毒』が好きだったので、今回も最後に大きなどんでん返しがあるだろう、まだか、まだか、まだ…え、終わったんだけど?

志藤か、塩澤か、どっちなんだい!はたまたずっと不自然な登場の仕方(私が疑っているだけ)をしているミラーの娘の絵梨世なのか、そうだ、こいつなんだろう?

白米を食べつつもちゃんとミステリー脳で読んだつもりが…。

そう、今回どんでん返しは特にないです。

ミステリー&どんでん返しを求めて本を手に取ってしまったため、個人的にはオチは物足りませんでした。

特にラスト前の、志藤がブレスレッドを拾うところ当たりから(あまり詳しすぎるとネタバレになりすぎるので、気になる人は読んでね)、2人のすれ違いがはじまり、わくわくしてしまって、

ラストの塩澤の大暴走で「おっ、今回はイヤミスか!いいぞ、やれ、もっとやってくれ!」と思ってしまったばっかりに、がっかり度が大きくなってしまったのかもしれない…。

でも勘違いして、志藤を守ろうとして行動(暴走)してる塩澤、おまえかわいいぞ。

ただ、塩澤の心理的な描写や、気持ちのすれ違い、最後におきる相手を思いやる行動というかひと騒動など、恋愛の話として読めば別にオチは問題ないと思う。

若干、塩澤の心理描写がくどく感じたが、それが恋愛に悩む人の心だから、あとから恋愛小説だったんだと思って振り返ると悪くないと思いました。

何ならハッピーエンドです。

この作者さんの本は2冊目なので、どういう特徴のある方なのか、まだまだとらえられてないというのが素直なところです。

なので、3冊目また何か読んだときに、自分が好きな作者さんかどうかを判断したいと思いました。

おしゃれな恋愛の話かつ、すこーしだけミステリ要素が欲しい方にはおすすめです。

ミステリー読みたいって人はなんかほかの本読んでください。

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